どんな君も
俺の大好きな君には変わりないから、
「 ふぬっ 」
「 …さっきから何やってんの? 」
いつも通りきつい部活も終えて、大好きな彼女との帰り道
毎日遅くまで練習があるにもかかわらず、文句も言わず待っていてくれる
その髪も、その声も 何もかもが愛おしくて
どれも全部俺のもんなんだって思うと、なんとなく顔がニヤけてくる
実は毎回隠すのが大変だったりして
そんなある日
彼女のが、変なことをしだしたわけで
なんつーの? こう…
両手を胸の前で合わせて、何かを祈るポーズっていうか
いやいや、祈るっていうかむしろ、力入れてる感じなんだけど
変なことしてるも可愛くみえちゃったりして
( 俺ってば、重症なのかな… )
こんな気持ち抱くのもだけだけど
「 あ、これ? 今日聞いたんだけどね、
こうやって、手に力を入れると胸が大きくなるんだって! 」
「 ぶっ!! 」
「 え?! ちょ、大丈夫? 」
少し焦った声で、俺の背中をさすってくれた
あの、胸って… ええと、
「 あたしってさ、胸小さいじゃない?
仁王くんが女は大きい方がいいって言ってたから…
ほら、ブン太も大きい方がいいでしょ? 」
「 …んまぁ、小さすぎるよりは、 」
「 でしょ? だからこうやって大きくしようと思って! 」
…はあ
何でこう、は、
「 ばーか 」
「 はっ?! ばかとは何よ! 」
「 俺は小さいとかでかいとかどーでもいいわけ。
の胸がいーの。 OK?
小さくたってでかくたって、は。 だから、欲情すんの。」
「な?」 と言って愛しい彼女の頭を撫でる。
ふっと髪から香るシャンプーの匂いがとてつもなく好きだ
そこらにいるたっぷり香水をつけた勘違い女より、
めちゃめちゃいい匂い
「 ありがと… 」
そう、赤くなった顔を隠して小さい声で呟いた
急になにかがこみあげてきて、
を抱きしめた
「 どんなも愛してるから 」
君の全てが愛おしくて、
20080920