お前の涙なんかみたくない

笑ってて欲しいんだ

だから、

















お前とは小さい頃からの付き合いで、

いわゆる幼馴染ってやつで

だれがそう決めたって言えば世間ってやつで

お前は知らないだろうけど、俺は





「 まーさーはーるっ!  あたし、彼氏できた! 」





そういって、お前の笑顔はあいつのためのものになった

ずっと秘めてた想い

今さら打ち明けることなんかできなくて

俺が辛くても、お前が笑ってればいいか、なんて考えて


でもな

お前が悲しい想いをしたなら、

いつだって奪うくらいの気持ちでいたよ









「 まさはる…。あたし、浮気されちゃったみたい… 」





大好きな笑顔が消えたのはそれからすぐのことだった

まだ泣いてはいないものの、辛そうに笑うを見てられなくて

俺はを抱き寄せた





その拍子に泣き出してしまったを、俺の胸で受け止める

なぁ、そんな奴やめとけよ

あいつじゃを幸せになんかできねぇよ

だからさ、







「 俺にしとけよ… 」





左手での頭をポンポンとしながら呟いた

俺の突然の言葉に驚いたのか、君の泣き声がとまって





「 なに、言って… 」


「 いきなり何?ってか? いきなりじゃなか。

  ずっと、ずっと。 俺は…お前を。

  俺はを悲しませない。 泣かせない。

  あんな奴よりずっと幸せにしちゃる。

  やから俺にしとけ。 お願い。 」













お前の笑顔がみたいから










20080920