俺は仁王に説教されても、態度を変えず、女の子に告白されていた

その度にお菓子をもらい、「 おっこれ、うめーじゃん 」と言って食べる始末

こんな姿を見せられれば誰だって嫌になるだろうに、

俺は、の不安に気付いてやれなかった



気付けていたら、未来は変わっていただろうに


























その日もいつもと変わらず、女の子に呼び出しを受けていた

いつも道り、告白は断ってちゃっかりお菓子はもらう

…つもりだった


その子は、まあ言ってしまえば他の子とは違っていた











「 あたし、丸井くんが好き。

  でもあたしのこと何も知らないのに、ごめんとか言われたくないんだっ!

  だから、今は返事はいらない。 お友だちから始めませんか? 」











その子はお菓子を作ってきたわけでもなく、

ただ自分の気持ちを知ってもらった上で、友だちとして接して欲しいらしい

俺はこんな告白受けたことねーから、ちょっとビックリしちまって

なんか、こいつ、他の女とは違うなって少し興味をもった

この時は、ほんと、ただの興味本位でOKの返事を出していて…



このせいでが更に不安になっていくだなんて、考えもしなかった

いや、不安になっているなんて知らなかったんだ



















次の日から、その子はよくうちのクラスにやってくるようになった

名前は愛音(あまね)というらしい

愛音とはなんか気が合うと思う

よく笑うし、よく冗談も言うし、けどちゃんと優しいところもあるし

そんなに長い期間一緒にいたわけじゃないし、きっとまだまだいい所あるんだと思うけど





今まではしか見てなかったけど、ああ、こんな奴もいるんだなって

ふと、もしと出会っていなかったら愛音と付き合ってたのかなって思った



…ありえねー。 俺の彼女は、なのに

好きなのはなのに

愛音に惹かれてる自分が、いた。

もっと愛音のこと知りたいって思った




もっとこいつのこと知ったら、楽しくなんのかな

一緒にケーキバイキング行ったら、どんだけ食うのかな


きっと、楽しいんだろうな










本当はのことを一番に考えなきゃなんねーのに

ずっとしか好きになれないと思ってたのに

あの笑顔を、俺が守りたいと思ってたのに





いつしか、俺の心の中には

だけじゃなく他の女もいたんだ―――…











20080927